「えんげきのぺーじ:一行レビュー」再録:2000年

12/20-12/31「さよならだけが人生か」(青年団)@こまばアゴラ劇場
★★★★ 12/22 「東京ノート」や「ソウル市民」のようなマスターピースとはまた違った味わい。初期平田の方法論だった「リアリズムもどきの気持ちの悪さ」が新人の俳優たちによって戻ってきている。

12/ 9-12/24「ゴドーを待ちながら」(佐藤信演出)@パブリックシアター
★    12/15 今これをやる理由も思いも伝わってこない。佐藤信はもう芸術監督を引退し若手に道を譲ったらどうか。柄本や片桐はいりもこんな使われ方をしてかわいそうだ。

11/25-12/ 3「将来への不安/ファーブル…」(猫ニャー)@シアターモリエール
★★★★ 12/03 ついにここまで来てしまったか。悪意の底知れなさでは松尾スズキを凌駕し、物語の制度から逃れるという点では鴻上尚史をいとも簡単に乗り越える。引用の重層性という点では同時代にシェイクスピアや河竹黙阿弥を見たらかくやと思わせる。あとは観客がついてくるかどうかだ。

11/29-12/ 1「LOVE POTION 」(ロマンチカ)@六本木biburin
★★   12/02 制度化されたエロチシズムから逃れるのは難しい。原サチコだけが光っていた。

11/10-11/12「Dolly c/w 砂漠の内臓」(H・アール・カオス )@パブリックシアター
★★★★ 11/11 ドリーは振付が音楽につきすぎてダサい。電飾も安っぽいし。砂漠の内蔵はいかにもヨーロッパで受けそうな内容。うまいし、オリジナリティもあるのだが、日本を感じさせるものがまったくないというのは成功なのか失敗なのか。

10/11-10/29「コリオレイナス/リチャード」(レイフ・ファインズ出演)@赤坂ACTシアター
★★   10/29 よくも悪くも正統派の演出で、人気のないこの二演目をわざわざ選んだという意気込みが伝わってこない。マイクの残響が長すぎるので、とくに後ろの方の席では一つ前の台詞と重なって響きが濁ってしまう。もっと音響は気を遣ってほしい。

10/26-11/ 5「イリュージョンコミック」(演劇集団円)@シアターX
★★   10/29 コルネイユにこんなメタシアター的な作品があったというのは驚きだが、演劇オタクには興味深くても一般観客にとってはどうだったか? 若手役者の台詞が一本調子だが、ベテランはさすがにうまい。

10/20-11/11「欲望という名の電車」(樋口可南子・内野聖陽出演)@新国立劇場中劇場
★★★  10/25 樋口・内野をはじめとして役者はよい。サブテキストの読み込みは甘い。広い舞台で動線が不自然になっている。とくに乱闘場面は情けない。音響はひどい。リアルな音の作り込みができていない。

10/ 4-10/ 9「秋のエチュード」(MODE)@ザ・スズナリ
★    10/07 秋のエチュードって名前は伊達ではなかった。啓蒙臭さと衒学趣味がもろに出たいやみな芝居。羊屋の部分だけがある意味救いだった。

10/ 2-10/22「太平洋序曲」(宮本亜門演出)@新国立劇場小劇場
★★   10/06 ソンドハイムの難しいスコアを歌いこなせていないのは残念だし、マイクの音量をわざとしぼっているため時々歌詞が聞きとれないのは残念だが、演出も含めよくやっていると思う。楽日に近づけばよくなるのでは。

9/27- 9/30「アメリカ」(横浜ボートシアター)@シアターX
★    09/30 いつものことだが、「面白い」の一歩手前にとどまっている。全くつまらないわけではないが、「夢十夜」や「ねじ式」のほうがずっと面白い。

9/ 8- 9/30「マクベス」(鐘下辰男演出)@新国立劇場中劇場
★★★★ 09/12 鐘下辰男の演劇的才能に脱帽。相当の改作でこれをマクベスとよぶにははばかれるが、何から何まで換骨奪胎して鐘下流に仕立て上げているのはすばらしい。最後の「仕掛け」の意味に気づいた観客はどのくらいいただろうか。

5/19- 6/ 4「悪戯」(タ・マニネ)@シアターコクーン
★★★★ 06/05 いつもにまして相手をなじるくどくて長い台詞のオンパレード。現実の生活では絶対にこんな台詞喋らないけれど妙に納得してしまうところが現代のチェーホフとよばれる理由だろう。役者は全員もちろん素晴らしい。

5/26- 6/ 4「夜の墓場で運動」(猫ニャー)@THEATER/TOPS
★★★★ 06/05 ギャグが面白いのは相変わらずだが、台本は明らかにギャグだけではないものを目ざしていた。それが何なのかはまだわからないが。役者もうまくなった。

4/11- 4/26「なよたけ」(中村橋之助・小島聖出演)@新国立劇場中劇場
無星   04/24 新劇の夢よもう一度と願っても無理だ。鐘下のように新劇を相対化する視点を持った演出家がやるのなら意味があるが,これではただの復古上演だ。

4/ 1- 5/14「カノン」(NODA・MAP )@シアターコクーン
★★★★ 04/20 野田が何を吠えようと作家としての最盛期を終えてしまっていることは確かだが,今回は唐沢が圧倒的にいいのでそれを見るだけでも価値がある。役者の体からオーラが出ているのを見たのは去年幸四郎の「関の扉」を見て以来。

3/17- 4/16「LONG AFTER LOVE 」(tpt )@ベニサン・ピット
★★   04/10 三島の戯曲の言葉がきちんと話せるのはかろうじて麻実のみ。どちらも面白くなかったけれどルヴォーのほうがややましだったのは演出家の才能のせいか。

3/ 9- 3/ 9「藪原検校」(地人会)@かめありリリオホール
★★★★ 03/12 面白かった。先鋭的なものばかりでなく、たまにはこういうのも見ましょうみなさん。

3/ 8- 3/23「ロベルト・ズッコ」(堤真一・中島朋子出演)@パブリックシアター
★★★  03/12 役者と舞台美術はそんなに悪くないんですが、選曲のセンスはゼロでしたねえ。そういうところで演劇人が「おしゃれ」ぶるのはやめてくださいカッコ悪いから。

2/ 9- 2/13「ヴォイツェック」(ジョセフ・ナジ)@シアタートラム
★    02/11 時代がすこしずれた東欧のアヴァンギャルドの匂い。15年ほど前にカントールが来たときには感動したのだが。年をとったからいけないのか、それともこの集団の実力なのか。

2/ 4- 2/13「ローゼンクランツとギルデ…」(生瀬勝久・古田新太出演)@シアターコクーン
★★   02/08 ストッパードのメタシアトリカルな仕掛けは今見るとすごく古くさく感じられる。それを二人の達者な演技がかろうじて救っていた。

1/29- 2/ 8「三人姉妹」(松本修演出)@パブリックシアター
★★★  02/08 文句をつけようと思えばつけられるけれど、これだけ換骨奪胎が見事であればほめなくてはいけないのでは。

1/ 8- 1/16「泉鏡花の天守物語」(花組芝居)@シアターアプル
★★★  01/10 いろいろ理屈を言っても楽しめるし、理屈抜きにも楽しめる。これでもっと踊りがみんなうまければなあ。

12/23-1/6「砂に沈む月」(遊園地再生事業団FINAL)@ザ・スズナリ
★    01/05 宮沢の戯曲はそのナンセンスさも、トリヴィアリズムも、別役実の質の悪いコピーとしかいつも思えないのだが、なにがそんなにいいんでしょうかね。

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