「えんげきのぺーじ:一行レビュー」再録:2007年

「振るあめりかに袖は濡らさじ」
★★★★ 12/11 玉三郎が相変わらず杉村春子の完コピ。一挙手一頭足に杉村の亡霊が見えてしまうのがなあ。文学座で持てあましたであろうスタービークルを玉三郎で歌舞伎で上演しちゃうというのはしかしいかがなものか。新劇が歌舞伎の舞台にのったのか歌舞伎が新劇を吸収したのか。でもね、サバルタンの声はここに聞こえるのだ。赤鬼とかいう夕鶴のパクり作品がサバルタンの声だとかいっている馬鹿な評論家や研究者はみんな有吉佐和子を読め。

12/ 2-12/26「十二月大歌舞伎」(松竹)@歌舞伎座
★★★★ 12/10 夜の部。「寺子屋」をこの座組でやるのは驚きだが意外にもよい。発せられる熱気の総量にはお見事というしかない。「粟餅」江戸前のさらりとした舞踊をやるとしたらこの二人がベストでしょう。「ふるあめりか」は別に書きます。。

12/ 2-12/26「十二月大歌舞伎」(松竹)@歌舞伎座
★★ 12/10 昼の部。「鎌倉三代記」は所用のため見られず。「信濃路紅葉鬼揃」なんじゃこりゃ。玉三郎のわがままを松竹は聞く必要ないでしょう。「筆屋幸兵衛」、勘三郎に「おまえちょっとクサイよ」といえる人は誰かいないのか。前半、落剥した士族のニンがない。後半発狂したあとはさすがだけどね。

11/ 1-11/30「野鴨」(タニノクロウ演出)@THEATRE1010ミニシ…
★★★ 11/24 「黒いOL」のタニノを期待していくと空振りだがこれはこれで高い水準の演出。最盛期のTPTぐらいには練られている。石橋正次は出色のでき。

11/ 1-11/25「吉例顔見世大歌舞伎」(松竹)@歌舞伎座
★★★ 11/05 夜の部。見所は九段目前半、芝翫・魁春・菊之助の三人のところと、「土蜘」の間狂言で仁左衛門と梅玉が踊るところ。九段目後半は幸四郎やりすぎ、丸本じゃなくなってる。あと染五郎舞台の上で安堵のため息をつくな。菊五郎の荒事はまあ面白い。「三人吉三」だめだめ。客が気持ちよくなるのはいいが自分たちが台詞に酔ってどうするんだ。

11/ 1-11/25「吉例顔見世大歌舞伎」(松竹)@歌舞伎座
★★ 11/05 昼の部。全体的に相当だめ。吃又の吉右衛門がだめ。「素襖落」では幸四郎がだめ。「御所五郎蔵」では仁左衛門(!)と左団次がだめ。

9/ 8-12/ 9「ウエストサイド物語」(四季)@四季劇場[秋]
★★ 10/30 2ちゃん風にいえばダンス>歌>妙だが説得力がないこともない台詞術>>(越えられない壁)>>オケ。変拍子の裏拍ぐらいとれてもいいのでは。天国のバーンスタインが泣いているよ。

10/ 2-10/26「芸術祭十月大歌舞伎」(松竹)@歌舞伎座
★★ 10/22 夜の部。『牡丹灯籠』は暗転多すぎ、時間かかりすぎ、とても円朝の噺本来のテンポのよさには及ばない。ただ二幕の杉村春子ばりの(完コピだと思われる)玉三郎が見られたのでよしとする。

10/ 2-10/26「芸術祭十月大歌舞伎」(松竹)@歌舞伎座
★★★★ 10/22 昼の部。「封印切」は初役八右衛門の三津五郎がとてもよい。籐十郎はさすがだが若者の短気を演じるには年をとりすぎた。

9/ 2- 9/26「秀山祭九月大歌舞伎」(松竹)@歌舞伎座
★ 09/23 夜の部。行かなくてよかった。玉三郎だろうが阿古屋はつまらんのだ。これが大役なものか。「身替座禅」も客に媚びているだけ。「二條城の清正」は初見。初演当時の政治情勢を考えると面白いがいまやる必然性はないし演出が皆無。

8/29- 9/ 9「シラノ・ド・ベルジュラック」(市川右近・安寿ミラ出演)@青山円形劇場
★★★ 09/01 辰野隆・鈴木信太郎の訳はやっぱりいいなあ。市川右近は台詞をほぼ自分のものにしていた。演出は地味だが隅々まで神経が行き届いていて気持ちいい。

6/18- 7/ 8「氷屋来たる」(栗山民也演出)@新国立劇場小劇場
★★★★ 06/21 新劇的なテーマ主義では絶対にアプローチできない世紀の駄作をよくぞここまでシアトリカルに仕上げた。これぞ『氷屋』演出の正しいありかただ。

6/ 2- 6/26「六月大歌舞伎」(松竹)@歌舞伎座
★★★★ 06/05 夜の部は昼の部に比べて圧倒的にいい、長いけど。「元禄忠臣蔵」の染五郎は仁左衛門を相手に及第点。「船弁慶」の静御前の踊りは堅すぎるな。とにかくいろんなものを経験させようという松竹の心づもりなんだろうが。

6/ 2- 6/26「六月大歌舞伎」(松竹)@歌舞伎座
★★   06/05 昼の部。「妹背山」は総力戦だが退屈だねえ。あとは軽い新作歌舞伎二本。幸四郎が「私の初孫で」といったとき観客の大半は心の中で隠し子はどうしたとツッコミを入れていたはずだ。

5/ 1- 5/25「五月大歌舞伎」(松竹)@新橋演舞場
★★★ 05/13 夜の部。「妹背山婦女庭訓」は退屈。「法界坊」は面白いが冨十郎は吉右衛門についていくのがつらそう。 「双面水照月」染五郎は福助みたいな本格派の踊りと相対するとそのモダンさが浮いてしまう。

5/ 1- 5/25「團菊祭五月大歌舞伎」(松竹)@歌舞伎座
★★ 05/08 昼の部。団菊親子対決は菊五郎・菊之助親子に軍配。まだ海老蔵に与三は早いし、団十郎は疲れ気味。菊五郎の富樫、菊之助のお富はよい。梅玉の義経は珠玉。

5/ 1- 5/25「五月大歌舞伎」(松竹)@新橋演舞場
★★★★ 05/04 昼の部。染五郎の鳴神上人、前半の台詞のやりとりに問題ありだが飛び六法も柱巻きの見得も見応えあり。釣女、歌昇の太郎冠者の踊りがよい。錦之助は…影が薄いなあ。吉右衛門はいうことなし。

5/ 1- 5/25「團菊祭五月大歌舞伎」(松竹)@歌舞伎座
★★★★ 05/02 昼の部。め組の喧嘩は面白いなあ。相撲取りは奇形で、相撲は見世物であったことを黙阿弥は世話物の枠組みの中で書いちゃうんだからすごいよね。団十郎の声色は東野幸治が相撲取りをやったときに似てました。真面目に言うと三津五郎の踊りと梅玉がよかったです。

4/ 2- 4/26「四月大歌舞伎」(松竹)@歌舞伎座
★★★ 04/03 昼の部初日。仁左衛門と踊らされる勘三郎は気の毒。身体能力の差が如実に出る。努力は天才に勝てないのだ。ぽっと出のモダンダンスを見るよりか仁左とか染五郎とか獅童を見たほうが眼福ですぜ。

3/ 2- 3/26「三月大歌舞伎」(松竹)@歌舞伎座
★★★★ 03/28 夜の部。すし屋で仁左衛門は本当に泣いていた。すくなくとも涙がこぼれていた。いろいろな意味でびっくりだが、それも含めてよかった。

「ハムレット」(The Wooster Group)@St. Ann’s Warehouse
★★ 03/08 リチャード・バートン主演の映画にあわせて身振り台詞をしゃべるというアイデアは面白いが、それだけなのでちょっと飽きる。

1/7-「ヴォイセイ家の遺産(The Voysey Inheritance)」@Atlantic Theater Company
★★★ 03/05 グランヴィル=バーカーの原作をマメットが改作。脚本を読まないとはっきりとはいえないが「ボストン・マリッジ」同様、マメットは今はイギリスの劇壇でも失われてしまった風習喜劇独特のマナリズムを現代に復活させようとしており、演出もそれにかなり応えていた。ただ見るのはつらい。アクションほとんどなし、「ウィットに富んだ」会話だけで二時間。変態さんへの道まっしぐら、マメットという感じ。

2/22- 3/ 4「笑顔の砦」(庭劇団ペニノ)@駅前劇場
★★★★ 02/28 歌舞伎でいえば上手は時代物、下手は世話物の綯い交ぜ。世話にくだけすぎたきらいはあるが(久保井が左利きでなかったら上下交換したほうがよかったろう)全体に丁寧に作り込んでいるのが好感触。

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