合衆国における「労働」の文化表象:2014年度第2回研究会のお知らせ

成蹊大学アジア太平洋研究センター・共同研究プロジェクト:合衆国における『労働』の文化表象(プロジェクトリーダー:下河辺美知子、研究分担者:日比野啓・権田健二・岡田泰平)では、講師に上原正博(専修大学)氏を迎え、2014年度第2回研究会を以下の要領で実施します。

日時 2014年9月26日(金)16:00〜18:00
場所 成蹊大学10号館2階第二中会議室

アメリカ文化における労働——『レミーのおいしいレストラン』から『白鯨』へ

 労働のあり方は技術の改良に合わせて変貌してきたと言える。技術とは身体から外部へとモノ化した労働の知識であり、技術によって我々は労働と余暇といった時間区分を与えられ、生活のあり方を変えてきた。技術は向上心と効率性を示すことで美化される一方で、怠惰な時間を増加させるものにもなる。技術に基づいた労働では成果の計量化が促進され、計測できない時間を怠惰と名づける。怠慢に見える余暇を隠蔽しようとする作用が消費社会の誕生を促したとするなら、消費社会の行き詰まりは余暇をもてあます退屈な時間が増すことを予想させる。これがまた労働のあり方を変えていくものとなる。
 本報告では、上述したような「技術」、「労働」、「余暇」をキーワードにして、アメリカ文化における労働の表象を考察してみたい。まずは、ディズニーに配給されたアニメーション『レミーのおいしいレストラン』に、技術による労働の外部化作用をみて理論的な概念を導入したのち、21世紀に向かうのではなく19世紀に舞台を変え、メルヴィル作品のいくつか(『タイピー』と『白鯨』)に労働の姿を求め、間接的に21世紀現代における労働の問題を考察してみたい。

上原正博
専修大学教員。専門は、アメリカ文学、主に19世紀小説。論文に “When a Voice Becomes a Character: Questioning a Northwestern-Newberry Library Emendation of Chapter 114 in Moby-Dick“(Sky Hawk: The Official Journal of the Melville Society of Japan, 2013)など。

どなたにも無料でご参加いただけますが、会場整理の都合上、開催日前日までにhibinoあっとまーくfh.seikei.ac.jpにお名前と(あれば)ご所属をお書きのうえ、お越しの旨をお知らせ下さい。